社会不適合者讃歌
めふぁです。 日記です。めふぁにっきです。
ツイッターで時々見かける借金玉さんが本を出したとのことで買って読んでみてます。
基本的にこういう「すごい○○」本とかライフハック本とかあまり好きではなくて、
どうしても「お前が儲けたいだけだろ…」とかうがった見方をしてしまうんですが、
TLの感想ツイートを眺めていたらなんだか気になってしまったので買って読んでみてます。
結構気に入ってます。（ちょろい）
基本的な考え方が「発達障害であることを認め、受け入れ、その上で徹底的に道具に頼頼れ！」「とにかく簡単なことから変えていけ！」という根性論とは正反対のところにあって、それがものすごく個人的な思想にガツン！と来てすっかり虜になってます。
この世にたくさんの人が生まれてきて、その中にはあらゆる才能があると同時にあらゆる欠陥があって、そういうものを技術や道具を駆使して生きています。
お金のやりくり一つとっても、帳簿がなければ記憶力だけでは管理できないし、眼鏡がなければ近視の人は軽度の視覚障害者なわけです。技術や道具や（時に人の助け）があって初めて人間は自分の欠陥を乗り越えて「社会を生きる普通の人」になれます。
いくら「近視は心の問題だ、目を凝らしていれば近視は治る！」と言ったところで近視は治らないし、「どうして僕は近視になったんだろう？」と考えてみても、「近視差別をなくす会」とか作ってみても正直仕方がなくて、眼鏡屋に行って眼鏡を買うかコンタクトを入れれば治る話なわけで。
発達障害が難しいのは、まだ技術的にもこの障害の人が生き残るにはこれ！みたいな決まり手が発達してないからじゃないかと個人的には思います。
難病とかもそうだけれど、
①問題に悩まされる人数が多い
②社会的地位の高い人物（×人数）が患っている
③社会的認知を高めるイメージ戦略がある
という順で社会でのその障害（や病気）の認知度が変わって、
認知度が変われば社会が対策を打つ優先度が変わって
障害が特徴に変わってしまうくらい画期的な道具（たとえば眼鏡）が生まれてくる確率が上がるから、こういう本が「同じ悩みを抱える人に届いてほしい」という思いと共にたくさん送り出されるのはいいことなんじゃないかと個人的には考えてます。
色盲ひとつとっても男性の５％と決して少なくはないのに、最近認知が落ちてきているのではないかとは感じます。
技術が発達していくと、障害の補助デバイスはどこかの段階で「補助」から「強化」へと役割を変えるんじゃないかというのが持論で、現にすでに眼鏡による矯正視力は、（過矯正がいいかは置いておいて）生半可な健常者の視力を超えることが技術的には可能です。義肢もここ最近ではデザイン性も性能も向上してきているし、健常者の身体よりもデザインと性能の面で超える日もそう遠くないんじゃないかと考える今日この頃です。
健常者とカテゴライズされていても、貧弱な肉体とすぐれない容姿という深いコンプレックスを抱く人々にとっては、いつの日か自分が何らかの技術の恩恵にあずかれるという意味で「障害」がなんらかの救いになっているんじゃないかという話は、時々聞くけども、言われてみれば自分の中にも正直にいえばあります。
身体的・社会的に困難をきたす人からすれば「健常者が人の気持ちも知らないくせに冗談じゃない」という気持ちもあるのかもしれないけれど、無数の「かわいげない症候群」「容姿障害」「共感の欠如障害」の人々は社会生活になんらかの理由のつけられない苦しみを感じていて、社会的認知と技術的恩恵にあずかれる日を待ちわびているんじゃないかなと思います。
▼社会の何分の一かが自分の体に閉じ込められる「ロックイン」に陥った社会でのＳＦ。だいぶ前に読んでしまっていいレコメンド書けないのであらすじはググってくれ。
欠陥だらけの仲間を引き連れて、荒れ果てた荒野で生き残りたい人のためのゲーム。
▼Rimworld
このRimworldは記事何本でも書けるくらい好きなゲームで、結構人に勧めて、他人のプレイスタイルを見るのが好きです。技術の進歩によってゲームの性質が序盤中盤終盤でガラリと変わるのが特徴で、終盤になると、さっき書いたような「下手な健常者よか全身強化義体マンの方が強い」ゲームになり、むしろ健常者が厄介者になる世界になります。
▼『攻殻機動隊』の士郎正宗原作 の百合モノ。全身義体が実用化されたばかりの世界を描く。Kawaii。
あ、小麦断ちうまくいってますよ、体重減りました。
あ～～～～～～丸亀製麺食べにいきてぇえええええ
