モノを書くという狂気の扱い方
めふぁにっきです。
ちらうらです。
今回は文章を書く人って、何考えて書いてるんだろうね?という疑問をいろいろ考えてみました。オチはないです。面白いテーマだとは思うのでシリーズで書けたらいいな。
▲車内暴力の啓発ポスターを切り抜いて昔のアップルのシルエットのCM風の何かを作った。何してんだ俺。
大学時代に一応文芸部に所属はしていたものの、原稿は2本くらいしか書かず、部室でおしゃべりするのがメインの活動だった。
〆切がないとモノを書かない人間なので、年に3〜4回くらい出る部誌をめくりながら毎回毎回よくこんなに寄稿しようと思うよな…と感心して、こんなに文章を書くやつはどんなやつなんだろうと興味を持って部室に通っていた。
結構色々なタイプがいることがわかった。
・部室で「書くぞー!」と言ってなかなか書かないのに原稿は書き上げるやつ
・全く部室には現れないけど原稿は書き上げるやつ
・暇さえあればカタカタワードを叩いてて原稿を書き上げるやつ
正直「(〆切までに)原稿を書き上げるやつ」以上に共通点は見つからなかった。
一度手書きで書き上げてから手でシーンを並び替えてワードに起こすという猛者もいて、書くスタイルは本当に人それぞれ。
ジャンルは小説が圧倒的に多かった。
(めふぁはなんちゃって評論とか随筆モドキばかりで小説というものが書けなくて随分悩んだ)
クオリティや作風は千差万別だが、「書き上げる」という最大の難関が俺にとっては一番大きかった。
受験戦争を経験してる身として一番書きやすいのは
「〜とあるが、これは〜の文脈に当てはめるとどういうことか、80字以上100字以内で書け」とか
「〜について作中の言葉を借りて400字以内で論述せよ。」
という字数と内容が制限された形式だ。
正解かどうかはさておき、どうなると回答が完了したかが明確なので書きやすかった。
就活で自分を売り込むエントリーシートも同じ要領で、書いて埋めて文字数を調整してしまえばあとは誰かに見てもらって批評してもらうくらいで「書けるかどうか」については悩むことがない。
ブログやエッセイは、
「よし!酒が切れたぞ!おわり!」
「書きたいこと書いたしなんとなくオチもついたぞ!!おわり!!!」
で終われるから楽だと勝手に思ってる。
モノを書いてる時の人間はある種の狂気に取り憑かれているというのが持論なのだが、おそらく俺は一回狂気ご利用あたりに書ける文字数が1500〜3000字前後なのだろう。
ちょっとくだらんお説教を書くくらいだったらこの字数でも十分事足りる。
でもこれで小説を書くとなるとショートショート(2000〜6000字)でもない限りは狂気のご利用回数が足りない。計画的かつ複数回狂気をご利用する必要がある。
みんなどうやって狂気をご利用して文章を錬成してるんだろう?
1)浮かんできた映像を文章化し、あとで切り貼りするスタイル
浮かんだ映像を脳内で繰り返し見て文字に起こし、バラバラの文章群を並び替えて編集する。映画監督に向いてるかもしれないけど半端ない精神力だと思う。
2)書いてると勝手に話ができていく人
すごい。取材させてください。
書いてくうちに「やべえこの話オチがつかねえぞ?!締め切り間に合わなくね?」という人類最大の恐怖と戦ってる点で精神力すごいと思う。
3)プロットをかいて、計画的に中身を埋めていくスタイル
プロジェクト型でとてもオーソドックスなスタイル。このスタイルで書いてる人の話をもっと聞いておくべきだった。プロットを書いてる時とかそのへんの執筆計画って脳内でどう組み立ててるのか気になる。
3)ができる人は大抵の仕事が最低限こなせる人(偏見)。
めふぁの中の作家のセンセ像は文学部卒の美人編集に「んもーセンセは仕方のない人ですね」と作業机からソファまで運ばれるタイプなので、少なくとも3)ではない。
どこの出版社でもいいから俺に美人編集つけてくれ、なんでもする。
こんなもんいくら理論立てたって書ける本人からすれば
「オ?パソ起動して、んで書いたら書けるべ」
って話だし、理論を言語化されたからといっていきなり書けるわけじゃない。
なんなら言語化されてないところにこそ秘密があると思ってるし、言っていることよりもその人が実際どうしているかを見た方がいいかもしれない。
でも「その人がどうやって書いてるか」は、「その人がどうやって世界を見ているか」と直結してるのでついつい気になって、絵でも曲でも何かを作ってる人がいると聞いてしまう。
継続して何かをするならルーチンを決めるといいという話がある。
「やったぜ1日は24時間あるから24時間創作に使えるねうひゃひゃ!」というタイプは計画なんかしなくても勝手に書けるから放っておいてよし。
でも大抵創作をする人は自分で思ってる好きのレベルと、継続して創作作業を続けられる好きのレベルとの間にギャップがある。
「よーっしゃ今神キてます!このシチュ書きます!!」
となってる時と
実際に10時間くらいかけて書いてる時の間には普通の人ならモチベーションにギャップがある。
10時間狂気をご利用できるタイプでもない限りはどこかで
「はぁダル…書いてられっかこんなんどこが面白いんだよ!!」
というポイントを迎え、
かといってそこまで書いてしまってるので
「好き…私このお話好き…」
と破局寸前なのに騙し騙し付き合ってる彼女みたいになってしまう。
▲図解
ちなみに締め切り間際になると文芸部員のツイッターやラインは阿鼻叫喚と化し、
「なによこの話!!!こんなのうちの子じゃない!こんなヤツだと思わなかった!」
「〆切までに使った時間を返して…こんなんじゃ原稿を上げられないワ…」
と破局間際に彼氏に包丁持って迫るメンヘラとなる物書きも少なくない。人類は締め切りには勝てない。
だから創作をやる人ほど計画立てて、毎日、毎週の決まった時間に
「はーい寝言を書く時間ですよ〜プロットによると前回の次のシーン、崖上に追い詰められるところから書きましょうねー」
と決まった時間書くのがいいらしい。
…本当かなぁ…?
昔、中高生の更生の講演をしている水谷修さんが
「私は文章を書く時は昼間に書くことにしています。それは昼間の気分に書くことが影響されるから。夜書けばそれは夜の文章になります。」
と言ってたのをふと思い出した。
当時中学生だったから記憶曖昧だけど。
安定したテンションと能率で書くなら深夜だろうが決まった時間に書くのがいいのはなんとなくわかる。
でも作家さんって夜型の人が多いイメージがあるけど…本当のところどうなのかわからない。
モノを書く方、プロアマ問わずよかったらお話聞かせてください!
どんなこと考えて書いてるのか、私気になります!