ガチャ回す中華皇帝
めふぁにっきです。
めふぁ家の親父が趣味で古典を教える人間で、中学生くらいの時には父親の漢文の講義を聞いておりました。
基本的に私はずっと寝ていたんですが、たまに起きて聞いていた話の中に、「食客(しょっかく)」という言葉が出てきました。
うろおぼえなんですが、親父の説明によると食客というのは古代中国の習慣で、君主が気まぐれで飼っている一芸採用のヒモとのこと。
一芸採用のヒモなので、武術に秀でたヤクザお抱えの刺客みたいなのから鶏のモノマネしからできない一発芸人みたいなのまで結構多様だったみたいです。
とにかく規模のでかい中国だと1人の君主が抱える食客は数千人を超え、変態もとい特殊な人材のプールになっていたとか。
中学生の頃にはすでに自分が社会不適合者であることは薄々感じていた私めふぁは、
「よし俺は食客になって生きていくぞ」
とその時決心したのでした。
親父の教育が失敗した瞬間でもあります。
今日もどこかのパトロン様のお声がけを心待ちにしております。
一方で、食客を飼っている君主の気持ちになってみると、彼らは完全にガチャを回してる気分だったろうなと思うんです。
今は産業革命以降の世界なので、N(ノーマル)労働者1万人集めて教育すれば工場で働かせて巨額の富が稼げるのが割と当たり前だと思ってる節があります。
しかし時は中国戦国春秋時代。
工場なんてものはないし、公教育さえありません。当時の教育は私塾だけ。(当時の月謝は干し肉だったらしい)
それでも各地の君主はライバルを蹴落とすために少しでも優秀な人材を求めます。
ただしどういう人材が生き残りに役立つか君主自身もよくわからないので、とりあえず課金しまくってガチャを回しまくりました。
結果、気づいたら脳筋、格闘家、天才、変態といったどこか普通じゃない人間たちが君主の家でタダ飯を食らっていた…というのが食客という習慣の真実なんじゃなかろうかと思ってます。
戦国時代が終わって、統一後の隋の時代に、古代中国文明はSSR確定ガチャを発明します。世界最古にして倍率3000倍の超難関エリート選抜試験、科挙です。
ただしこの試験は暗記力一辺倒だったんで、古代の食客のような多様性は失われました。
また職にあぶれた天才がいきなり変態覚醒の上暗黒面に堕ちて太平天国の乱とか起こすようにもなりました。
今の中国は人口ガチャ(10連確定ガチャ)を回してるので、おそらく世界で1番か2番目に天才が多い国です。英語圏から頭脳移民ガチャ引いてるアメリカといい勝負。
パパ活してるおじさま方、女子大生1人囲ってるお金があるなら一芸に秀でた野郎5人くらい飼ってみませんか?
きっといつかなにかのお役に立ちますよ。