めふぁにっき

すべての独身が自由に楽しく生きられる世界のために

非モテにつける薬

バファリンは優しさでできている。

厳密にはアセチルサリチル酸と製薬会社の荒利が大半を占めていて、ほんのわずかながら優しさが含まれている。添付資料にはそのことは書かれていないがどうやらそうらしい。

 


別にバファリンの宣伝がしたいわけではないので痛み止めならナロンエースでもイヴAでもロキソニンでも好きなものを飲めばいい。

痛み止めにはたくさんの需要があるから、みんな痛み止めを必要としていて、そこにお金を出す。

世の中に困りごとがあって、その解決手段にみんながお金を出すなら、解決手段を売る人間は儲かるし、研究開発にもお金が集まる。

資本主義と自由経済のいいところだ。

 


最近は本人の努力の問題だと思われていたことも薬やセラピーで解決できるようになった。

 


落ち着きがないならADHDの薬を飲もう。

自分の体が思ってた性別と違う?それならホルモン療法があるよ。

気分が落ち込んでいるなら向精神薬を飲もう。

 


それなのに非モテの男には性欲抑制剤は処方してくれない。潜在的な市場はかなりでかいはずだ。ヘテロの独身男性は年間に性にかなりの金と時間を使う。

エロサイト、マッチングアプリ、風俗…。

半年に一度10万の注射を打てば性欲と無縁になれるのなら、打つ選択をする非モテ男性は多いんじゃないだろうか。

 


だらだらYouTubeを見ていると、時々髭剃りのCMが流れる。

毎朝10分を髭剃りに費やすと、1年で3650分!10年髭剃りしたら…?

脱毛して時間を節約しよう!

 


よくわかんないけど、

・髭剃りには時間がかかる

・時間は節約すべき

・永久脱毛すると時間の節約になるらしい

 


らしい。

 


1日2時間は自慰行為に励んでるあなた!

毎日2時間を自慰行為に費やすと、1年で730時間!去勢したら10年で7300時間の節約にりなります!

 


どうもそうはならないらしい。

らしい。

 


先天的失恋障害なので化学療法を受けたいのだが。

 


「性欲 抑える 薬」で検索したら楽天市場が精力剤を勧めてきた。

化学的去勢で検索をかけたら性犯罪者の再犯防止策が出てくる。

要するに、手法はあるものの刑事罰的な立ち位置で民生化される予定も見込みもないらしい。

 


どうして性欲が治療やサプリメントの対象にならないのか。

おそらくは性欲が社会の根幹をなしているからだ。

社会は常に誰かのちょっとした不満を必要としている。全員が満たされていては、小さな変化も大きな変化も起こるきっかけを与えられない。ある種の不満は政治で、ある種の不満は経済で、時に医療で解決される。

どういったわけか、性欲が経済で解決されることはあっても、内分泌の問題だから医療で問題解決しようという話にはならない。

それは、性欲とそれに付随するあらゆる衝動が社会の原動力に関わる重大なメカニズムだからだ。

 


多分。そうらしい。

 


エロサイトのサブスクの支払は今月も俺の財布を蝕む。