めふぁにっき

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Pドル考

 

オタク話。

デレステのP(プロデューサー)の話。

 


カプ厨・夢女の分類に近いところがあるかもしれないが、一回話したことをまとめる。

 


デレステを始めとして、アイドルマスターシリーズはユーザーに対して単なる視聴者ではなく、プロデューサーという特定のロールを求める。

アイドルのファンやサービスのユーザーではなく、プロデューサーであることを求めるサービスはアイドルマスターシリーズの大きな特徴となっている。

 


多くの作品がストーリーに対してどのような立場を取るかを焦点としているのに対し、アイドルという人格を自ら解釈し、消化し、自己表現していくことが求められるコンテンツでもある。

 


だから、公式から提示されるストーリーやキャラクター設定は必ずしも絶対ではない。

公式から提供されるものは星空に散りばめられた星の一つ一つであり、星どうしをどのように繋いで、そこにどんなキャラクター像を描くかはユーザー(プロデューサー)の解釈に委ねられているともいえる。

 


また、二次創作を前提とした公式運営がなされているという見方もできる。ここ15年ほどのコンテンツ制作はどこもそうなっているが、公式では描けない世界観や、キャラクター像の補完、パロディ、他世界解釈が二次創作で展開されることを公式が織り込み済で設定を作っている傾向がある。

(中の人だったことはないので本当のところはわからないが、少なくとも二次創作を即アンチ公式と捉える制作陣はほとんどいないだろう)

 


前置きは長くなったけれど、P(プロデューサー)と一口にいっても、アイドルをどう解釈しているかによってPの姿があるし、Pの数だけアイドルの解釈の形がある。

Pのオタクをじっと眺めていて、大雑把にどんなPがいるかを考えた。

あとは勝手なことを書く。

 


今から書く話は、いろんなやつがいるなー程度の話で、誰が正解とか、どれが間違ってるかという話ではない。あしからず。

 


①Pドルのオタク

 


②カプ厨のオタク

 


③自己投影のオタク

 


④ガワ好きなオタク

 

 

 

①Pドルのオタク

Pである自分自身と、アイドルとの関係性を考えるオタク。

 


アイドルの人格を他者と捉え、どんなかかわりを持ちたいかを中心にアイドルの解釈を組み立てる。

デレステのコミュはP主観で組み立てられているので、①のタイプはどちらかというとノーマル。

自分とアイドルの関係性を深掘りするので、必然的に近しい人格の人が集まりやすくなる。

 


ちなみに、アイドルとP(自分)との関係性を突き詰めていった結果、複数人格(自分ではないオリジナルP)を創作してしまうケースもあり、この場合はPドルというより②のカプ厨のPに近くなる。

 


ちなみに時々アイドルが身につけてる小物やカレンダーや楽屋のリモコンになりたがる人がいるがこれもまたPドルの一つだと思っている。

 


②カプ厨のP

①同様に関係性のオタクではあるが、自分ではない何者かに関係の担い手を託すオタクである。

逆にいうとPドルはP×ドルのオタクとも言える。

Pドルには限界がある。

Pが自分自身である以上、アイドルの顔は「Pと居る時の顔」でしかない。杉下右京さんは相棒が変わるたびに全然違う顔を見せてくれる。アイドルにも特定の誰かの前でだけ見せる顔がある。

そういう願望を叶えてくれるのがユニットであり、少し過激になればカップリングでもある。

 


③自己投影のオタク

一番ヤバいオタクである。

それと同時にコンテンツにとっては1番の追っかけでもある。

公式の描くアイドルの一部または全部に人格を同期させている。

 


「◯◯ちゃんかわいいよ」

まだわかる

「◯◯ちゃんと△△ちゃんの絡みよき」

まあわかる

「俺が、俺たちが◯◯ちゃんだ!!!」

かなりヤバい。

 


とはいえ、ある意味で一番プロデューサーに向いているタイプだとは思う。

個人的にアイドルを依代・媒体として自己表現するのがプロデュースだという立場を取っているので、自己表現とアイドルプロデュースのシンクロ度が高いというのはPの鑑なのではなかろうか。(個人の意見です)

 


この手のオタクにとっては、公式が出す全てのアウトプットは、自分の人格とアイドルの人格の「答え合わせ」の場でもある。

だからPドルを見てもオイシイし、カップリングを見てもオイシイ。

答え合わせがうまく行けばいくほど、「やっぱ◯◯ちゃんってそういう子だよね!!」と大歓喜する。

一方で、解釈違いを起こした時の反応は凄まじいので、勝手な想像だが公式からすると扱いづらいんじゃなかろうか…。(個人の意見です)

 


④ガワ好きなオタク

良くも悪くもガワに終始するオタクである。

スタイリスト、演出屋、舞台照明班のようなスタンスの人が多い。

彼らにとって重要なのは素材である。

バンドマンだろうが、上京したての芋っ子だろうが、スタイリストの手にかかればあっという間に化けるし、そんな方向性もアリなの?!という着せ替えもできる。

ファッションそれ自体が目的化しているので、表現そのものを楽しんでいる。

 


美容師と話していると、一定数、芋っ子を化けさせるのが好きで好きで堪らないヘキの人に出会う。演出という本来手段に過ぎないものをとにかく楽しむことのできるハッピーな人々である。

 

 

 

書きたいことを全部書いたのでこの話はおしまい。

 


真の意味でのプロデューサーとはどんな人なのか?

正直それはわかりません。

二次創作の界隈でも、この人の絵がキッカケでこのアイドルはバズった!とか、◯◯Pと言えばこの人!みたいなのはちらほら見かける。

自己表現を続けていったらその界隈の広告塔になってしまった人もいるし、オリジナルPとアイドルの話を書いている人もいるし、こればっかりは人の心に何が刺さるか次第なので、本当に誰にもわからない。

 


気軽に、軽率に尻軽にPを名乗って、自分の内面ぶちまけていきましょう!